ブロークンイングリッシュとは?ネイティブ化に向けクリアすべき壁。
目次
ブロークンイングリッシュとは
ブロークンイングリッシュとは、ネイティブではない人が英語を話した時、発音や文法などを誤っているときにいわれる言葉で、流暢でない、間違った英語という意味があります。
日本ではきちんとした文法を使わずに話しているネイティブのくだけた会話と誤解していることもありますが、ブロークンイングリッシュという言葉自体が和製英語ではなく、もとからある言葉ですので、この意味は厳密には間違っています。
発音に関していうと、日本語は5つしか母音がないのに対し、英語には20を超える母音があります。
そのため、日本人が英語を話そうとするとこれまで聞いたことのない音を聞き取ったり表現しなければならないため、日本語の発音に近づいてしまいがちです。
その結果、ネイティブの人にとってはこちらの言葉が聞き取りづらくなってしまったり、聞き間違えられるケースが少なくありません。
また、英会話に慣れていない日本人の多くは、日本語をそのまま単語や構文などを使い、英語に置き換えがちです。
テストでは文法や単語の意味が間違えていなければ正解になりますが、会話においては非常に不自然な文章になります。
直訳した時、英語圏では使わない言い回しの和製英語になったり、友人との会話が堅苦しすぎる言い方になるケースがありますが、これらもコミュニケーションがとりづらい、ブロークンイングリッシュの一種といえます。
実際の会話では、発音が怪しかったり文法がおかしくても、身振り手振りや筆談を交えることによってコミュニケーションが取れることはあります。
しかし、言いたいことをきちんと伝えるためには、やはりネイティブ独特の言い回しや発音は必要不可欠であり、学ぶ上で多くの英語圏の人と会話をしてみるというのは非常に重要です。
学校の授業ではこういった機会はあまりありませんので、自発的に英会話スクールや留学、ホームステイ、英会話カフェなどを探すことは、ブロークンを脱出するひとつ方法となります。
自分は今どのレベルか
英会話に挑戦するとき、いくつかの壁にぶつかることがあります。
日本人の場合には、まず言いたいことが英語に変換できないという初心者のパターンがあり、次に言いたい内容に関する単語は知っているものの、文章が作れないという壁に当たります。
これができるようになってくると、文章は作れるものの、文法や言い回しが正しくないというパターンになりがちです。
さらに文章力がアップすると、相手にも伝わるような文章が、正しい文法や単語を用いて作れるものの、発音がいい加減で伝わりにくいというパターンにぶつかります。
これらをすべてクリアすると、おおよその会話をすることができます。
英語を話すことができるといっても、上記のように発音、文法、単語をきちんと使い分けて文章が作れる人はそれほど多くはありません。
留学やホームステイでは、必要に迫られて日常会話ができるようになる人が多いですが、意識してくだけていても正しい文法を話すようにしなければ、相手に正確に意図を伝えられるような文章にはなりにくいです。
まずは、自分が今どのレベルにいるのかをきちんと自覚して、そこから何を優先的に勉強するのか決めていくとよいでしょう。
言いたいことを伝えられる単語や文章が全く浮かばないときには、その都度辞書で単語や適切な言い回しを調べます。
興味を持って調べることで、類似する言い回しや関連する単語も覚えられるようになります。
次に、単語を使ってきちんとした文章を作ってみます。海外ではいくつかの単語を略しますが、最初は文法通りの文章を作ってみることです。
はじめのうちは強引な和製英語でも、その都度一般的な言い回しを覚えていくことにより、洗練されて伝えやすい文章のストックが増えます。
最終的には、会話や英語のリスニングに時間をかけて、発音の違いを何度も確認する作業が必要です。
聞き分けるだけでなく、自分も何度も発音してみて、英語独特の音を習得しましょう。
英語で行き詰った時の解決法
ブロークンではない、正しい英語を身に着けるには、一朝一夕の方法は存在しません。
基本的に、暗記すべきものは暗記して、柔軟に構文やフレーズを活用して作文できる能力を身に着けていくしかないためです。
しかし、その中でも効率よく英会話の技術を上達させるには、やはりネイティブの人で丁寧に間違いを正してくれるような相手を探すのが一番です。
留学やホームステイをするのであれば、ホストファミリーの中から探してみるのもよいですし、スクールの友人に依頼するのもよいでしょう。
また、国内ならばフィーリングではなくきちんとした英語を教えてくれる英会話教室を利用するのもおすすめです。最初は頻繁に修正されますので、自分でもきちんと修正を受け入れる心構えでいましょう。
つぎに、日常会話や自分が考えている文章を、英語として作文してみる習慣をつけます。
この時、ほとんどの文章が直訳の英語になりがちですので、一度作文してからすぐに正しい言い方を調べておきましょう。
これによって、普段の会話で必要な言い回しや単語をたくさん覚えることができます。
始めたころには数語しかない短い文章をつなげることがほとんどですが、慣れてくると複数の文章を構文を使って一つにまとめる技術も身に付き、スマートできれいな英語を話せるようになります。
もちろん、作文は書くだけではなく実際に発音し、正しいかどうかを確認してもらいましょう。
会話や作文をしていて間違えた時や迷った時は、すぐに調べる習慣も大切です。
会話の上では言い間違いはあまり気にされないことが多いですが、自分でおかしいと思ったらすぐに調べることにより、次の失敗を未然に防ぐことができます。
時制や前置詞など、長く英語を勉強しても迷うことがありますので、わからなくなったら何度でも覚えなおしましょう。
このように、英語を上達させるためには、一見地味とも思える努力の積み重ねと優秀な教師が必要です。
まとめ
英語と日本語は元々の源流が異なるため、文法も単語の意味も、発音や言い回しも全く異なっています。
そのため、基本的には暗記をすることが大切ですが、暗記だけでは覚えている文章やフレーズの範囲内だけの会話になります。
これを応用するためには、普段から英語で作文する習慣をつけるとともに、正確な言い回しを調べて理解するという作業も必要です。
すべてを覚えるというのは困難ですので、日常的に使われることの多いセンテンスを中心に、少しずつストックを増やしていくとよいでしょう。
そして、最終的には知っている単語を駆使して作文ができるレベルを目指します。
ここまでで作文の能力は育ちますが、会話となるとさらにリスニングとスピーキングの能力が必要です。
残念ながら、日本の学校ではこの二つを強化するための授業数があまりにも少ないため、英会話塾やホームステイなどの方法で、ネイティブの人と会話をする機会を増やす必要があります。
ただし、塾にまで通わなくても積極的に外国人に話しかけてみたり、英会話カフェやオンラインを利用することにより、会話をする機会は増やせることもあります。
まずは自分でできることから始めてみるとよいでしょう。
基礎がしっかりできてくると、英語は決して難しいものではありません。
失敗を恐れずに会話や作文にトライし続けた人の方が、間違えた数だけ正しくてきれいな英語を話せるようになりますので、真剣に学んでみたいのであれば積極的に挑戦しましょう。