【保存版】英語検定がよくわかる!まとめ

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「英検」は、長らく英語に関する認定試験として高く評価されている試験です。
認定試験としての歴史は長く、試験内容や申込方法が時代に合わせて変わっています。
こちらでは、英検の概要や、現在の英検の申込方法、受験時の注意点や豆知識についてお話します。

英検の概要

TOEIC試験のイメージ一般的に「英検」「英語検定」と呼称されている検定は、正式には「実用英語技能検定」という名前の資格試験です。
「公益財団法人日本英語検定協会」によって運営されています。
資格の認定は1963年に開始されており、日本国内では最も歴史の長い英語に関連する検定です。

英検は文部科学省後援の認定試験であり、さまざまなレベル帯の受験者の英語能力を明確化し、英語力向上を促進することを目的としています。
それぞれの受験者が英語力に合わせて受験できるように、複数の級が設けられています。
現在設定されている級は5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7種類です。

3級から1級の試験は、リスニング・リーディングテストが行われる一次試験、スピーキングテストが行われる二次試験で構成されています。
最初の一次試験に合格しなければ、二次試験に進むことはできません。
4・5級においては、あくまで一次試験の結果だけで合否が判定され、その後に行われるスピーキングテストの受験は任意です。

4・5級の一次試験ではマークシート方式が、1~3級の一次試験ではマークシート方式と記述方式が採用されています。
また、二次試験のスピーキングテストは日本人、または外国人面接委員との個別面接方式で実施されます。

英語検定のレベルはどの程度?

英語検定のレベルをそれぞれの級に関してご説明します。

5級

レベル 目安語彙数
5級 中学初級程度 300~500

5級は最も基本的な級です。
義務教育で英語を学習しはじめる中学1年生の授業で取り扱われる「肯定文」「否定文」「命令形」「現在進行形」など、ベーシックな表現が出題されます。

4級

レベル 目安語彙数
4級 中学中級程度 600~1,300

4級は、中学2年生レベルの英語能力試験として位置づけられています。
5級の内容に「過去形」「未来形」などの表現や、助動詞、比較級の問題が加わります。

3級

レベル 目安語彙数
3級 中学卒業程度 1,250~2,100

3級の試験内容では、受身表現、使役、基本的な構文など中学校で学習する英語表現が網羅されています。
また、3級からは二次試験が実施されるため、知識として英語を理解するだけではなく、「英語を実際に使う能力」も求められます。

準2級

レベル 目安語彙数
準2級 高校中級程度 2,600~3,600

準2級では、文法の点では3級以下の基本的な内容と大きな差はありませんが、応用力を問われる問題が出題されます。
難単語も登場するため、文意から単語の意味を推測しなければならない場面も少なくありません。

2級

レベル 目安語彙数
2級 高校卒業程度 3,800~5,100

2級では、基本的な英語力に加え、長文を読み問題を解く読解力も求められます。
また、スムーズに解き進めるためには、一般的な水準よりも高い語彙力が必要です。

準1級

レベル 目安語彙数
準1級 大学中級程度 7,500~9,000

準1級では、優れた読解力、文法理解力、専門的でアカデミックな語彙力に加え、一般常識や日常生活における知識が備わっていなければ回答が困難な問題が出題されます。
細かなニュアンスの違いを判断させる問題も加わりますので、コミュニケーション能力が必要です。

1級

レベル 目安語彙数
1級 大学上級程度 10,000~15,000

1級の問題には、新聞に登場するような極めて専門的な単語も登場します。
求められる英語力、総合的なコミュニケーション能力は極めて高く、合格者はネイティブレベルの英語力を有していると評価されます。

レベルまとめ

レベルをまとめると以下のようになります。

レベル 目安語彙数
1級 大学上級程度 10,000~15,000
準1級 大学中級程度 7,500~9,000
2級 高校卒業程度 3,800~5,100
準2級 高校中級程度 2,600~3,600
3級 中学卒業程度 1,250~2,100
4級 中学中級程度 600~1,300
5級 中学初級程度 300~500

英検のスピーキングテストについて

英検の二次試験では、スピーキングテストが行われます。
内容について詳しくご説明しましょう。

時間

英検のスピーキングテストは、シビアに試験時間が決められているわけではありません。
受験者、受験する級によって差異はありますが、5~10分程度で終わることが多いようです。

内容

3級のスピーキングテストは、音読や簡単な質問への返答、写真の描写説明など基本的な内容で構成されています。
取り扱うテーマも、日常生活など身近なものです。
準2級以降は自分の意見を述べるセクションが設けられ、徐々に難しくなっていきます。

準1級以降は、面接委員との何気ない会話など、自然に英語を使える能力が求められてきます。
また、取り扱う話題は日常生活から仕事・マナーなど社会性の高いテーマまで多岐にわたるため、総合的なコミュニケーション能力や社会へのアンテナがなければ回答は困難です。
1級では、スピーチのセクションが設けられているため、自分の意見をまとまった時間、雄弁に語る必要があります。

注意事項

スピーキングテスト中は、メモをとることを禁止されています。
また、出題された問題用紙を持ち帰ることもできません。

英検の合格率・合格基準

英検の合格率・合格基準についてお話します。

合格率

公益財団法人日本英語検定協会は毎年、詳細な合格率データを公表しているわけではありません。
また、公式サイトの試験結果に関するページには「合格率、採点などに関するお問い合わせにはお答えできません。
」と明記されています。

合格基準

英検は、一次試験のリーディング・ライティング・リスニング、二次試験のスピーキングという合計4つの技能を測定し、受験者の合否を判定します(4・5級で合否の判別基準となるのはリーディング・リスニングのみ)。

各級ではそれぞれの技能に以下のような満点スコアが設定されています。

満点スコア
1級 850点
準1級 750点
2級 650点
準2級 600点
3級 550点
4級 500点
5級 425点

 

さらに、各級には以下のような合格基準スコアが定められており、対象技能の合計スコアが基準に達している受験者に合格判定を出しています。

一次試験

1次試験 基準スコア
1級 2028点
準1級 1792点
2級 1520点
準2級 1322点
3級 1103点
4級 622点
5級 419点

二次試験

2次試験 基準スコア
1級 602点
準1級 512点
2級 460点
準2級 406点
3級 353点

このように、英検の合格基準は極めて明確です。
ただし、英検ではすべての答案を採点したあとに配点を適宜変更する方式が採用されているため、受験者が自己採点した正答数から実際のスコアを算出することはできません。

英検の日程・申し込み方法・受験料

英検の試験日程、申し込み方法や受験料などについてご説明します。

試験日程

英検は毎年度3回実施されます。
細かなタイミングは年度によって違いますが、通常、一次試験は6月、10月、1月に行われます。
二次試験が行われるのは、一次試験の1カ月程度後です。
公益財団法人日本英語検定協会は10月ごろになると、翌年度の英検受験日スケジュールをアナウンスしています。

申し込み方法

受験の申し込みは一次試験の3カ月程度前から始まり、1カ月程度前に締め切られます。
詳細な申し込み期限は、英検のウェブサイトで確認可能です。

個人で受験希望の場合は、公式ウェブサイトでIDを取得して行う「インターネット申込」、コンビニの端末から行う「コンビニ申込」、指定の所定で願書を発行してもらう「特約書店申込」で申し込みできます。
英検は法人や学校など団体からの申し込みも受け付けていますが、その場合は「インターネット申込」「FAX・郵送申込」いずれかの方法で手続きできます。

検定料

英検は各級に個別の検定料を設定しています。
具体的な検定料は以下のとおりです。

検定料
1級 8,400円
準1級 6,900円
2級 5,800円
準2級 5,200円
3級 3,800円
4級 2,600円
5級 2,500円

 

また、団体で2~5級を受験する場合、運営が定める「本会場」以外にも、団体が所在する「準会場」での受験も可能であり、そのケースでは以下のように検定料が変更されます。

団体での検定料
2級 5,400円
準2級 4,800円
3級 3,400円
4級 2,100円
5級 2,000円

合否はいつわかる?

一次試験、二次試験を受験すると、それぞれ受験日から2周間程度後に次の試験の受験票、合格通知、成績表などが発送されます。
細かな発送タイミングは試験回によって異なりますが、正確なスケジュールは毎回公式ホームページでアナウンスされています。

なお、英検ウェブサイトでは書類到着よりもいち早く試験結果を確認可能です。
こちらの公開スケジュールについても、試験の度に詳細な日時まで発表されます。

英検の試験会場はどんなところ?

英検は全国各地で実施されており、受験者は申込時に受験地を選択可能です。
ただし、詳細な会場は指定できません。
申し込み後に届く書類で、具体的な会場施設が告知されます。

運営側のホームページでは、具体的な英検会場施設は公表されていません。
一般的に会場として選ばれることが多いのは、大学の講堂や塾など学習施設です。
自治体のコミュニティーセンターなどが選ばれることもあります。

受験者によってはなじみのない土地で受験することも考えられるため、事前に会場周辺の地理を把握しておくことが推奨されています。
原則として、受験者都合での試験会場変更はできません。
また、遅刻した場合も試験時間の延長はありません。

英検を団体で受験する場合は、団体が所在する「準会場」での受験が認められる場合もあります。
ただ、1級・準1級の一次・二次試験、2~3級の二次試験は運営が指定する「本会場」でしか受験できません。

英検の過去問は公表されるのか

英検のウェブサイトでは1年分(3回分)の過去問題が公開されています。

試験内容・過去問 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

マークシート式の問題については正答も確認可能ですが、英作文の問題については模範的な解答のみが公開されます。
また、スピーキングのテストに関しては試験の性質上、問題のサンプルが公表されるのみです。

また、いくつかの出版社からは過去問題と解説をまとめた書籍も発売されています。
勉強にはこちらを役立てるのもおすすめです。

英検の受験に際して役立つ豆知識

英検を受験する際に覚えておいていただきたい豆知識をご紹介します。

おすすめの参考書

英検対策として以下のような参考書がおすすめです。

DUO 3.0

「DUO 3.0」は英語学習の参考書として長らく評価されている書籍です。
実用的な例文を暗記することで、基本的な文法や単語が身につきます。
CDを活用し、継続的なリスニング練習、シャドーイングを心がければ、リスニングテスト・スピーキングテスト対策も可能です。
また、収録されている内容が、TOEICなどほかの英語試験に対応しているのも魅力です。
DUO 3.0 / CD基礎用

でる順パス単

英検ではハイレベルな級になるほど、高い語彙力が求められます。
「でる順パス単」シリーズは、英検の頻出単語を登場頻度に分けて紹介している優れた参考書です。
級ごとに出版されているので、受験する級に合わせて着手するとよいでしょう。
英検3級 でる順パス単 (旺文社英検書)
英検準2級 でる順パス単 (旺文社英検書)
英検2級 でる順パス単 (旺文社英検書)
英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)
英検1級 でる順パス単 書き覚えノート (旺文社英検書)

YouCanSpeak

やはり、一番対策しにくいのが、2次試験のスピーキングです。
スピーキング力はリスニングの延長にあるわけではないので、スピーキング力(英語の文章を瞬時に構成し発する能力)を鍛えなければなりません。
YouCanSpeakは英語の瞬発力を付けることに特化したプログラムなので、英検に挑戦している人からも高評価です。
日本語を聞いて英語に直すやり方がわかってきました

試験直前はトラブル防止やコンディション管理に注力

英検に限らず語学系の試験は、直前の努力で結果が大きく変わるものではありません。
前日など試験直前は無理をせず、当日を万全のコンディションで迎えることに気を配りましょう。
付け焼き刃の知識をつけるより、試験中の集中力を維持するほうが大切です。

また、勉強に意識を集中するあまり会場の場所を把握しておらず遅刻してしまったり、受験票を紛失・忘れてしまったりするトラブルがあとを絶ちません。
どれだけ勉強したとしても受験できなければ意味がありませんので、くれぐれも気をつけるようにしましょう。

***

英語検定は細かい級に分かれており、英語学習者がレベルに応じてステップアップしていける魅力的な検定です。
自分の英語力を判定したい方は、英検ウェブサイトで試験スケジュールを調べ、チャレンジしてみるのもいいかもしれません。
今回ご紹介した書籍をはじめ役立つ参考書が多数出版されていますので、存分に活用してください。

継続的な勉強を続けたなら、年に3回のタイミングしかないので、試験直前は持てる力をフルに発揮できるようにコンディションを整えて挑戦しましょう。
結果がどうなるにせよ、「英検を受験した」という経験がその後の英語学習に生きてくるはずです。

 

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